富士ヒルクライム(参戦記録)
前夜は自宅PCで仕事をして、終わったのが12時。起床は2時30分・・・だったけどアラームを何度も止め、しっかりと起きられたのは2時45分くらい。前日も4時間睡眠だったことを考えると明らかな睡眠不足。
朝食(ご飯に納豆と生卵)を食べ、自転車とローラー台を車に積み、3時30分に出発。車内では今回一緒に出場する兄と「雨の中走りたくない」「憂鬱」と珍しく意見が一致する。
途中のガソリンスタンドで水を購入し、グリコのCCDを溶かそうとすると、あれ?ない。はい、忘れました。この日最初のミス。とりあえずMag-onの粉末タイプを溶かす。
指定の駐車場に到着したのは5時30分。前日受付をしてくれた方と落ち合ったのが5時45分。えっと、下山荷物を預けるのは何時だっけ?
急いでスタート地点まで駆け上がり、荷物を預ける時間をややオーバーして到着。自分の3000番台はすでにトラックに搬入されていたけど、下山パトロール部隊に入れてもらう。ふー、よかった。預けられなかったら下山時に寒さで意識飛んでいた。
「●●さん」と名前を呼ばれ、その方向を見ると、2年前の赤城山ヒルクライムで知り合った方でした。富士ヒルに備えて、そうとう絞ったそうで、見事なクライマー体型に。知り合ってから何度も同じヒルクライムの大会に出場してきたけど、今までお会いする機会がなかったので、久しぶりにお会いできてすごくうれしく、これだけでエントリーした甲斐がありました。
さて、スタートまでは50分ぐらい。
スポドリを購入するための現金を車に置き忘れたので、一度、駐車場まで下山。そ・れ・な・の・に、自販機は販売中止。スポドリを買えないで臨むことに。しかもボトルに残った水は半分ぐらい。大ピンチ。
じたばたしてもしょうがないので、とりあえずスタート地点へ。3000番台の列に自転車を置き、一緒に参加している2人を探す。2人を見つける前に先ほどの方と再びお会いしたので、じっくりとお話。楕円リング、電動コンポのメリットなど話した後、シルバーゲットしましょうと、お互いを鼓舞してお別れ。
結局2人は見つからず、自販機も見つからず(こっちの方が重大)。ボトルに残った1/4ぐらいの水だけで挑むことに。足りない分は給水所で受け取ることにする。
自転車を置いていた場所に戻ると、そこは先頭地点だったそうで並び直し。この日2つめのミス。主催者にはもっとわかりやすく誘導してほしい。3000番台のプラカードを持っていたボランティアさんも把握されていなかった。
7時10分になり、選抜クラスからスタート。次にジュニア、女子がスタートし、スタート地点に華がなくなり、男だけに。
そしていよいよ第3ウェーブの号砲。
カチャ、カチャとクリート音が鳴り、前に動き出す。ところがスタートゲートまでが大混雑。さらに、列に並んでいなかった選手が横から大勢入って来て、大渋滞。うーん、運営がんばってくれよ。
スタートゲートを通過し、計測開始の胎内洞窟入口交差点に向かう。同じ持ちタイムの選手が集まっているので、まだ無理して前に上がらない。というか、交差点前にしてなぜかストップ。みんなの発する言葉は一緒、「なんで?」「何が起きているんだ?」。
赤城山の方が隣に並んできて、あの時の最高のレースを再現できると興奮する(平均心拍190で75分間走ったベストレース)。
集団はスローで動き出す。交差点に差し掛かると、先にスタートしたジュニア、女子選手が横に広がっていて、そのせいでコースが半分ぐらいに狭くなり、渋滞していることが判明。うわぁ、まじかよ。
交差点を通過し、いざスタート・・・あれ?計測開始はどこ?隣の選手に聞いてみても、「僕もわからないんですよ」とお返事。ふたりで失笑していると、計測地点があり、ここですね~とようやく、富士ヒルクライムのはじまり。
■スタート~1合目まで 18:22 5:52km 83rpm 189/196bpm
混雑。いえ、大混雑。計測地点からわずか100mですでに自転車を押して歩いている女性選手多数。それを避けるために女性選手が広がり、さらに空いたスペースに第3ウェーブの選手が突っ込む。「左に寄って」「右から通ります」「邪魔」の声が飛び交う。目の前で軽い落車も発生。
前の選手を追い越すチャンスがある度にパスするけど、その前も詰まっているので、すぐにストップ。これを何度も繰り返す。まさかのインターバルです。ローラーでアップできなかったことも影響して、すでに太ももは乳酸祭り。
赤城山の方が右から追い抜く速い選手について行く。自分も続こうとするけど、横にいた選手が邪魔で後ろにつけない。遠回りしてついて行こうとしたものの、その間に背中は小さくなってしまった。やばい、メンタルにダメージを受ける。
そこから、一合目の看板までがやたら長いこと。ドリンクの水はちびちび飲んでいるけど、もう枯渇。
おっ、兄貴を発見。すでに辛そう。背中を軽く叩き、パスする。「がんばれ」と応援をもらう。
やっと、1合目の看板を通過。ラップタイムは18分22秒。目標よりも1分遅い。マイペースで淡々と登った試走よりも20秒しか縮めていない。この時点でメンタルはドン底。すでに脚パンだし。
■1合目~2合目 11:29 3.39km 80rpm 183/188bpm
それにしても辛い。久しぶりのヒルクライムはこんなにも辛かったのか。あんなにも大好きだった自分を疑う。自転車から降りて、抜いた兄貴を待とうかと何度も考えた。けど、たまに聞こえる野鳥のさえずりに元気をもらい、なんとか思いとどまる。オオルリの声が聞こえた時にはボソっと「オオルリ・・・」とつぶやいたけど、当然まわりの選手は無反応。あたりまえ。
次々に、同じウェーブの選手の抜かされる。そのたびに後ろにつくけど、もう地獄。ついていくのを諦める度に、俺は後半追い上げタイプと慰める。
この区間は11分29秒。シルバーの目標ライムに30秒以上届かない。試走の時よりも30秒しか速くない。シルバーリングが黄色信号になり、本当凹む。ボトルの水もとっくの昔になくなっている。
■2合目~3合目~4合目 28:34 8.61km 81rpm 181/189bpm
9.5㎞地点、待ちに待った給水エリア。
差し出すであろう紙コップを受け取るために近づく。けど、ボランティアさんたちは「がんばれー」の応援はしてくれても、誰も紙コップを手に持っていない。今、自分に欲しいのは応援でなくて、あなたたちの後ろの机に置いてある水です。結局受け取れず。まじっすか・・・。
開始30分ですでに頭の中が白くなる。やばいな、この症状が出てくるの早すぎるよ。
あっ、待てよ。後ろポケットにミニボトルを入れていたことを思い出す。メイタン・ゴールドを水に溶かしていたんだ。さっそく半分注入。カフェインのおかげで不思議なくらいに頭が冴える。すごいぞ、メイタンCCC。
頭が冴えたことで、回すペダリングを意識できるようになり、脚を回復させる。勾配も緩くなってきた。
後ろから10人ぐらいの集団がやってくる。抜かされる前にスピードアップし、集団が自分の後ろにつく。ここからしばらく先頭固定。自分が先頭を引いていることに高揚し、崖を見ると雲海が目に入る。すげー楽しい。スピードも乗る。
実際にこの区間だけがシルバー達成ペースを上回っていた。
実はこの調子が出る前にちょっとしたエピソード。すらっとした選手に突然「東北大学の方ですか?」と話しかけられる。自分は東京○業大学なので「いえ、違います。」と返答。「あなたのそのジャージを見て、学生時代に走っていたときを思い出して、いやー懐かしいなぁと思って話しかけました」。この選手は何を言っているんだ?としばらく考えたけど、自分のチームジャージの背中には、鳥人間コンテストで有名な東北大学のセリフが書いてあるからそれか。その選手が垂れて千切れるときに、デカイ声で『ペラ回せ!』と送り出してくれました。自分は「ありがとう」って叫ぶ。でも、「ペラ回します」が正解だったと後悔。
なんのことだがわからない人は、youtuveで鳥人間コンテスト、ペラ回しますで検索してください。俺の人生晴れ時々大荒れ、いいねいい人生だよ。
この区間のラップタイムは、28:34。シルバー切りをクリア。試走よりも2分45秒速い。
■3合目~4合目 18:35 6.22km 77rpm 182/189
さぁ、富士ヒルクライムも残りわずか。最後のスピード区間へ。ここからはトライアスリートの意地。TTポジションで加速する。
20m先にいい感じの集団がいるけど、あと少しで追いつかない。もう限界。最後のキツイ勾配区間はフラフラでもがけず。ゴール。
この区間も試走より30秒だけ縮まった。
■1:17:02 107/878人 80rpm 183/196
シルバーリングをゲットならず。
今回の改善点。
- 大会前に完全休養が多かった。
- 持ち物はしっかり確認する。
- 睡眠時間をとる。
- ヒルクライム向けのトレーニングをする。
いきなりの高強度に脚がついていけなかった。明らかに準備不足。レース週に完全休養が多すぎた。会場に遅く到着したせいで、ローラーでアップもできなかった。そしてなにより水分不足だった。忘れ物をしないのはもちろんのこと、後から聞いた兄貴の話では、スタート地点にスポドリと水を配っていたらしいから、会場の様子もチェックする。
帰宅後、立ちくらみと激しい頭痛。睡眠不足と、水分不足で体はそうとうダメージを受けたよう。そんな体をねぎらうために居酒屋へ(大間違い)。